なおし家アカデミー|深層筋鍼法×セルフケアを学ぼう
鍼は、2000年前から医療に使われてきた長い歴史があり、その時代時代の病気を改善してきました。現在、さまざまな病気がありますが、西洋医学の薬が中心の対処療法だけでは、根本的な改善は難しい病気が多くなっているのが現状です。私は現代病を専門としてこれまで臨床研究を積んできましたが、鍼はIT社会がつくる現代病(パソコン・スマホ病、パニック障害、自律神経の不調など)に大変有効です。現代病に悩む人が数多くいることを鑑みても、鍼は必ず、これからの世界が必要とする医療になっていくと確信しています。そしてこれからも未来永劫、鍼は無くならないだろうと思っています。
鍼は、その時代時代の病気を改善していけるツールであり、症状をとるだけでなく、免疫力を高めて予防医学としても価値があります。そういう意味でも、鍼灸師は、その街や地域の方々の健康をつくる大切な仕事であり、とてもやりがいのある仕事であると信じています。
鍼は中国で生まれ、1500年前聖徳太子の頃、朝鮮半島から日本に入ってきて以来、日本の医療として発展していきました。特に江戸時代に杉山和一という盲目の鍼医が鍼管という管を発明し、鍼管を使うようになり、刺入するとき痛くない日本独自の鍼法ができました。ですから鍼は誇るべき日本文化なのです。明治時代までは日本人は、鍼と漢方薬で病気を改善しており、日本の医療の中心でした。しかし、時の政府は大学で西洋医学の医学部を出ないと医師の免許を与えない法律を作ってしまいました。現在も中国では中医、韓国では韓医と呼ばれる医師ですが、日本では明治以前まで医者と呼ばれていた鍼医・漢方医は医師ではなくなってしまったのです。その後日本では鍼・漢方の東洋医学は衰退してきましたが、1972年のニクソン訪中から世界的に鍼が注目され始め、日本では鍼灸学校も増えてきたのです。
現在鍼灸学校は全国に約100校、学費は3年で約500万、国家試験に合格すると鍼灸師の免許が与えられます。しかし卒業しても臨床を経験する機会がなく、10年後に鍼灸を仕事にしているのはわずか5%と言われています。このままでは東洋医学・鍼灸治療に夢を持って鍼灸学校に入っても95%は鍼灸を仕事にできません。
その理由は
1.
鍼灸学校では、国家試験の合格を重視しすぎて、どのように治療していくか、どのように仕事にしていけるかをあまり教えていない。
2.
鍼灸学校を卒業しても臨床実習(インターン)をする機会がない
3.
鍼灸師の質が良くないので、鍼灸にかかる人(鍼灸の受給率は4.2%)が少ない
4.
鍼の素晴らしさを国民が知らない
このような実情を改善したい!と思っています。
世界中で増えているパソコン・スマホ病、パニック障害、うつ、自律神経失調などの現代病は、薬・手術といった西洋医学的な治療法では根本的な改善が難しい。
鍼は今日の現代病( IT社会がつくるパソコン・スマホ病、パニック障害など)を改善する一番有効な方法である。
WHOも鍼の有効性、医療としての効果を認めている。
需要はあるので、今後世界の医療として鍼はますます必要とされてくる。
5.
そのために現代病を治せる質の高い鍼灸師を養成しなくてはならない。
6.
質の高い鍼灸師が多数出てくると鍼灸師・鍼灸業界の地位も上がる。
以上のようなことから、鍼の将来はとても明るいと確信しています。